女性派遣社員が働きやすい職場
1位は「トイレがきれい」。建物の設備は仕事と本質的な関係がないようにみえるが「清潔なトイレは会社として余裕があるかどうかの目安」(34)とする考え方があるようだ。「歯磨きや化粧直しの場所。休憩室のない会社ではくつろぎの場になる」(25) トイレはきれいなほうがいい。流水の擬音装置や洗浄装置を備え、込まない程度の個室数があれば、より快適に利用できる。 最近のビルはトイレにも気を配っている。東京の丸の内ビルディング34階のトイレ=写真=は、歯磨き専用の上向き蛇口を備えた洗面台があるほか、後ろから見たときの髪形を確認できるように鏡の配置も考えてある。窓から高層ビル群を一望でき、気分転換にも役立つ。 1位が設備面の条件だったのに対し、2位から4位は人間関係の問題だ。 2位は「正社員と派遣社員の間に壁を感じずにつきあえる」。雇用形態が違うので正社員と同じ働き方はできないが「派遣社員にも意見を聞くなど尊重してもらえる環境がいい」(34)とする声が目立った。「派遣社員だからここまででいい、とあからさまにいわれるとやる気をなくす」(27)と打ち明ける人もいた。 「干渉されない」が3位。「信頼して仕事をまかせてくれると働きやすい」(35)。いったん仕事を離れたら、自分の時間に立ち入られたくない人も多いのだろう。「正社員だと飲みに行くのも仕事のうちかもしれないが、あまり私生活を犠牲にしたくない」(27)という意見もある。 4位の「あいさつしやすい」については「気軽に話せる雰囲気か、気持ちよく一緒に仕事できるかどうかのバロメーターになる」(27)。「朝の『おはようございます』に始まり、廊下ですれ違ったときには見知らぬ社員にも『お疲れさまです』、帰るときは『お先に失礼します』とあいさつを交わすのが理想」という。 5位には「同じところから派遣されている社員がいる」が入った。トラブルがあれば、まず派遣元へ報告することが多い。「同じ派遣会社から来ている社員がいるということは、これまで大きなトラブルがなかったと考えられるので、安心できる」(27)。派遣社員ならではの見分け方といえそうだ。
【調査資料】 調査会社のマクロミルを通じ、NIKKEIプラス1にて紹介。 |